
5月20日(日) 人形劇団むすび座の地獄八景亡者戯Ⅱを観ました。
太鼓や和楽器の生演奏に引き込まれ、お話の世界へいざなわれる。
舞台が近いから、人形劇を観てるというより、そこに同じように存在している気分になる。
暗さや音、タイトルにもある竜の迫力に圧倒される。
突然泣き出したわが子の元に、離れた席からスーパーマンのように迎えに行ったお父さん。
一番前から、すごい勢いでお母さんの胸にとびこんだ女の子。
あとで聞いたら、ずっとお母さんの手を握っていたり、守ってもらうようにおひざから離れなかった子もちらほら。
戦争時代の話なので、小さい子たちはどう受け止めるのかなと見ていましたが、しっかり親子で、ぎゅっとつながって見ていました。
怖いもの、恐ろしいもの、でも本当にあったこと。もう二度と経験したくないことも、物語なら人形たちと一緒に疑似体験できます。
息を飲むように真剣に見入って、じんたろうと同じときをすごしました。
こわいけど、『こわいもの』への感度も大切だと思います。こわいものがないというのも危険だと思うのです。
そして、となりに怖さをわかちあって、受け止めてくれる存在(お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんとか)がいる心強さを意識しなくても感じていたことでしょう。
『竜の心を持ちなさい。』
今の時代に、とても大切なメッセージを届けてくれたむすび座さんありがとうございました。
拍手のあと、ぐっと受け止めたからか、なかなか席をたたない客席の様子に驚きました。
どこかで観る機会があれば、鑑賞してみてください。
